ベートーベンに思う

先日うちの奥さんがベートーベン「第九」のコンサートに出演したので
娘と一緒に観にいきました。よく知っている有名なクラシックの大曲に
自分のもっとも身近な人間が参加しているというのは、なかなかに感動的であり
ちょっと不思議な気分でもありました。

ドイツでつくられ、オーケストラの演奏にのって
神をたたえるドイツ語の大合唱の曲を、たくさんの日本人が真剣にかなで
それをやはり日本人がみて、感動を共有している様を
何かおかしく(滑稽に)感じる人もあるかもしれません。

しかし私は身内として感動するとともに、このような取り組みが明治以降つづけられてきて
その事によって今の私たちの生活をどれだけ豊かにしてきたか、思いを馳せていました。
「豊か」というのは、何も精神的な事ではありません。まさに衣食住をです。

私たちが近代化の果てに、この安全で豊かな社会を手に入れるのに
どれだけ西洋音楽が貢献した事か。伝統的な西洋音楽を日本にもたらした
人びとはもちろん、それを受け継いで厳しい努力を重ねている
音楽家の人びとに敬意を抱かずにはいられません。(うちの奥さんにも)

一方、安全で豊かなはずの社会でもいろいろな問題があるのは当然で
日本でクラシック音楽に取り組む人びとには、さらなる活躍を期待してしまいます。

だけど自分もなんだよな。西洋からもたらされた獣医学を受け継いでいるんだから。
よく考えつづけないと。
by petclinico | 2014-04-04 19:37 | その他

湘南藤沢・鎌倉地域で診療している動物病院、ペットクリニック大橋の院長ブログです。“より良く、より長く”どうぶつ達と皆様の“暮らしの健康”を守るお手伝いをいたします。


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