ペットクリニック大橋 院長のブログ

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カテゴリ:避妊去勢手術について( 6 )

手術麻酔の安全性向上のために

昨日避妊手術を施した猫ちゃんが、今日元気に退院して行きました。
あと1週間は術後の経過に注意が必要ですが、ひと安心です。

猫ちゃんには包帯もエリザベスカラーもしていません。
もともと室内生活なので、退院後は普段と同じ生活です。


避妊去勢手術や歯科治療は、必要なことはわかっていても
全身麻酔をかけることが心配だ、という方もいらっしゃるかもしれません。

麻酔の安全性向上のために、当院で行っていることは様々ですが
新しいタイプの麻酔薬を使う、目を離さずしっかり観察するなどの
当たり前のことの他に、取りいれていることがあります。

それは犬猫手術全例での気管挿管と生体モニターの使用です。

気管挿管とは、麻酔中の気道確保と呼吸管理のために
気管チューブという管を口から気管の中に挿入することです。
窒息を防ぎ、不意の呼吸停止にも迅速に対処できます。

生体モニターとは、麻酔中の体の体温、呼吸、心拍という基礎事項の他に
呼吸によるガス交換はできているか、全身に充分な酸素が送り届けられているか
などを画面に映し出し、確認しながら麻酔を調節し手術を進めるためのものです。

このようなことを通じて、全身麻酔の安全性向上をはかっています。
麻酔の危険をゼロにすることはできません。しかし危険をできるだけ少なくし
手術によるメリットを得られればと考えています。

手術を検討中なものの、麻酔が心配だという方は
遠慮なくご相談ください。
by petclinico | 2013-10-19 21:24 | 避妊去勢手術について

当院が避妊去勢手術で大切にしていること

今日は基本にもどって、避妊去勢手術について書こうと思います。
過去にもいくらか書いていますので、ベーシックなことは
ブログのカテゴリ「避妊去勢手術について」をご覧ください。


今回は、当院で特に大切にしていることについてまとめます。

*手術の「安心」をたかめる

当たり前のことかもしれませんが、100%安全な手術がない以上
安全性向上のために、個体ごとの手術タイミングの選択、術前準備・検査の確認、
術後のケアや起こりうる合併症について、術前に時間をかけてお話しています。

*術後の「元気」のために

麻酔や鎮痛薬の適正な使用、ほとんどのケースでエリザベスカラーを使用しない、
猫には体に吸収される縫合糸を使い抜糸をせずに済むようにする、などの取り組みで
皆様から思っていたよりずっと元気だ、というお声をいただいています。
元気過ぎには注意ですが。


病気ではない健康な動物に行う手術だからこそ、
細心の注意で出来るだけ負担を減らしたいのです。

また当院では緊急をのぞき、原則として手術を1日1件にかぎり
すべて院長が行います。

避妊去勢は動物病院にとって基本的な仕事だからこそ、ルーチンワークにせず
1例1例、よりよい手術を行っていかなければと
スタッフ皆、肝に銘じています。
by petclinico | 2013-08-30 17:31 | 避妊去勢手術について

家庭動物の避妊去勢手術のデメリットと対策 つづき

少し前に記した避妊去勢手術についての補足について、
特にデメリットと、当院での対策についての続きを書きます。
(「避妊」と「不妊」、どちらがよいとおもいますか?)

  *個別のすべての例にあてはまるとは限りません。
  *手術に関するすべての危険性を網羅しているわけではありません。
  *実際の治療、手術に当たっては必ず担当の獣医にご確認下さい。


まず「術後のホルモンバランスの変化に伴う問題」について

つづきはこちら
by petclinico | 2010-03-20 17:30 | 避妊去勢手術について

家庭動物の避妊去勢手術のデメリットと対策

以前投稿した避妊去勢手術に関する記載について
手術に伴う問題や危険についての補足と、当院でのその対策について記します。

  *個別のすべての例にあてはまるとは限りません。
  *手術に関するすべての危険性を網羅しているわけではありません。
  *実際の治療、手術に当たっては必ず担当の獣医にご確認下さい。


まず「手術そのものの危険(合併症)」について

麻酔以外の問題についてです。猫や小型犬ではあまり問題になりませんが、大型犬の場合(特に雌の不妊手術で)卵巣等を摘出する際に大量の出血を引き起こしたり、他の臓器を傷つける危険があります。

また特異な体質により出血が続いてしまったり、体内に残す縫合糸に異常な反応がおきることがあります。

当院での対策として、経験をもとに細心の注意で行うのはもちろんとして、早期の手術(特に大型犬で生後6ヶ月前後)は手技が行いやすく、危険を減らすため有効と考え、お勧めしています。

さらに良質な(高価ですが)縫合材料を使用したり、術前の検査をしっかり行います。

つづきはこちら
by petclinico | 2010-03-06 16:57 | 避妊去勢手術について

家庭動物の避妊去勢手術のメリット

避妊去勢手術について、前回記しましたがもう少し補足します。
まずはメリットについて。
  
  *手術にはデメリットや危険も伴います。
  *問題行動や病気など100%予防できるわけではありません。
  *実際手術を検討する場合は必ず担当の獣医にご確認ください。


まずは「繁殖力をなくす。」について
 
これは当然メインの目的です。屋外に出る猫ちゃんには手術すべきでしょう。
室内で暮らしている場合もちょっと「脱走」することがありますので注意が必要です。
ドックランなどに行くワンちゃんも注意が必要です。


次に「問題行動を予防する。」について

これは、ややわかりにくい点も多いと思います。
まず攻撃性の高い雄犬には改善効果があると思われます。
またマーキングやスプレーといった排尿に関連した問題にも有効です。
しかし去勢や不妊手術だけでは予防、改善できない場合も多くあります。


最後に「病気を予防する。」について

オスでは
 ・精巣の病気(特に陰睾丸の腫瘍)
 ・前立腺や肛門周囲の病気
メスでは
 ・卵巣や子宮の病気(子宮蓄膿症など)
 ・乳腺の腫瘍(特に若齢早期の手術で予防効果)
などの病気については予防効果が得られると考えられます。


デメリットについての補足はまた次回に。


by petclinico | 2010-02-24 10:55 | 避妊去勢手術について

ポポの去勢手術

一昨日のポポ(我が家のもう少しで6ヶ月のオス猫)の去勢手術は
予定通り無事に終了しました。

術後の経過も問題なく、いつも通り元気にしています。


避妊去勢手術には大きく分けて

 ・繁殖力をなくす。
 ・問題行動を予防する。
 ・病気を予防する。

などの目的(メリット)があります。

目的それぞれの詳細はまた後日記しますが
手術のデメリットを大きく上回ると思います。

手術のデメリットとは

 ・手術そのものの危険(合併症)
 ・全身麻酔の危険性
 ・術後のホルモンバランスの変化に伴う問題
 ・飼主家族の心理的あるいは倫理的問題

などに分けて考えられると思います。
デメリットについても、より詳しい説明が必要ですのでまた改めて記します。

デメリットはゼロにすることはできませんが、最少にすることは可能です。


今回ポポの手術においてもデメリットを最少にするために
できる限りのことをしました。

もちろんこれはポポに限ったことではなく、
当院で行うすべての手術で同様にしています。

この点についても、あらためて説明させていただきます。
by petclinico | 2010-02-20 14:37 | 避妊去勢手術について