ペットクリニック大橋 院長のブログ

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建築家の素敵過ぎることば

「建築家は、詩人であり、冒険家である」


「レンゾ・ピアノ×安藤忠雄 建築家の果たす役割」(NHK出版)という本の帯に記されている文言です。この本は二人の建築家のテレビでの対談をまとめたものですが、ビシバシ響いてくる言葉がどんどんでてきます。以下、少し抜粋します。


「建築とは詩であり、表現です。建築は物語を語る芸術作品であり、小説を書いたり映画を作ったりすることにも似ています。でもわたしたちは、ひとりよがりの芸術家であってはなりません。なぜならわたしたちがつくる作品は、万人のためのものだからです。」(ピアノ)

「いくら強固な構造でできていたとしても、詩心のない建築は建築とはいえません。」(ピアノ)

「単に過去を破壊するだけの新しさは、“暴力”でしかありません。」(ピアノ)


「話を『聞く』ことと、『従う』ことは違います。患者のいうことを十分に聞いてから、患者にどうすれば治るのかを正確に指導するのが、よい医師です。同じように、建築家もクライアントの話をよく聞いて、その背後の言葉にできない思いを汲み取った上で、その答えを自分なりの建築で返さないといけない。」(ピアノ)


「21世紀の建築は、地球は脆くはかないという事実から、もっと強いインスピレーションを受けるべきです。建築はこの事実と向き合い、そしてそれを詩的に表現しなければならないのです。」(ピアノ)


「わたしたち建築家の本分とは、突きつめれば、よりよい世界をつくっていくという主題につながります。これみよがしな、形先行の建物をつくるだけではなく、人びとが生きるための場をどうつくるかということを考えていかなくてはなりません。」(安藤)


好きです、レンゾ・ピアノさん、安藤忠雄さん。

素敵過ぎます。
by petclinico | 2012-10-30 21:21 | その他 | Comments(0)

動物の緩和ケアこそ僕たちの主戦場です。

<動物の緩和ケア1>
緩和ケアこそ僕たちの主戦場

誤解を恐れずにいえば、緩和ケアこそ動物病院にとって最も重視すべき分野だと思っています。同業の方だけでなく一般の方からも、そんなことないだろ、病気の予防は?病気の根治(完全に治すこと)は?それができなくて、どうしようもない時が緩和ケアだろ、という声が聞こえてきそうです。

一方、緩和ケア?そんなの常識だろ、手術時や慢性関節炎に鎮痛剤を使う、がん動物の痛みを管理する、そんなの今やあたりまえだ、とも。でもそういう技術を積極的に導入することと「緩和ケアこそ僕たちの主戦場だ」と考えて診療することは似ていても異なることだと思います。

何が違うんだ?

またまた誤解をおそれず端的にいえば、動物の存在への畏怖の念の有無だと思いますが、
書いてて僕もちょっと考え中です。もうちょっと良い言い方がないものかと。


よく参考にする本に「緩和ケアマニュアル 第5版」(淀川キリスト教病院ホスピス編 最新医学社)という本があります。

ヒトの医学書ですが、好きな本というと変ですが、「主戦場」にしている医療施設の方に向けた本で、動物に適用するには注意が必要ですがとても参考になり、心うたれます。(ぼくたちはもちろん「ホスピスごっこ」をしようとしている訳ではありません。)

今後このブログで僕が「緩和ケアマニュアル」と書くときはこの本のことです。


この本の最初に、人がん患者のホスピス入院時の多くみられる主訴(患者の訴え)がしるされています。以下多い順です、パーセントは省略します。

1. 痛み 2. 食欲不振 3. 全身倦怠感 4. 腹部不快・膨満感 5. 呼吸困難
6. 吐気・嘔吐 7. 咳・痰 8. 不眠 9. 便秘 10. 意識障害
11. 嚥下困難 12. 浮腫 13. 口渇 14. 頭痛 15. 歩行困難

これらの症状は緩和ケアの対象だということもできます。3.や13. 14.などは口のきけない動物ではわかりにくいかもしれませんが、注意深い観察により「動きが少ない」「水を良く飲む」というかたちでお家の方が気づくでしょう。

この順番がそのまま動物にあてはまるかもわかりませんが、これらの症状がよくみられ生活を大きく損なうことは確かです。

これらの症状の軽減に徹底的に取り組むことが僕たちに求められることも、また明らかです。
by petclinico | 2012-10-29 21:54 | 緩和ケア | Comments(0)

ウェルネスビジットをおすすめします!

ウェルネスビジットのすすめ

当院では皆様に「ウェルネスビジット」をお勧めしています。「ウェルネスビジット」とは病気になってからだけではなく、病気でなくてもクリニックを訪ねていただくことです。

ああそれならもうやってる、ワクチン受けにいったりフィラリア症予防の薬をもらいにいってるもの、とおっしゃる方もいると思います。もちろんそれも含みますが、それだけではないんです。

当院がお勧めする「ウェルネスビジット」とは(かっこよく横文字にしていますが、要するに、、、)「家庭動物とともに定期的にクリニックを訪ねていただくこと」です。

「でも、用もないのにわざわざ連れて行くなんて、かわいそうじゃないか。」という意見や「動物病院がお客さんに来て欲しいだけじゃないの?」とおっしゃる方もいるかもしれません。

そう、もっとご来院いただきたいのです。そして私たちに判断させていただきたいのです。「動物たちは健やかであるか」、「健やかである為の適切なケアは充分か」、「苦痛を感じていないか」、「苦痛を軽減させるためにやれることはないか」を。決してかわいそうなことではありません。神聖な動物たちの存在を守るためです。

知識やモノは簡単に手に入るようになりました。しかしこれらの判断は動物を大切にする皆様と、特別な訓練を積んだ私たちとの共同作業でしか得られません。だからこそ「ウェルネスビジット」をお勧めするのです。


*「ウェルネスビジット」のために、私たちは皆様に以下のお約束をします。

 ・動物のあらゆる苦痛を防ぐ、または軽減することに最大限の努力をします。
 ・不必要な投薬、サプリメント投与で皆様や動物の負担を増やすことはしません。
 ・過剰な検査で動物を苦しめることはしません。


*「ウェルネスビジット」で来院いただいたとき、私たちが実施するのは以下のようなことです。

 ・よく皆様のお話を聞き(問診)、動物たちの体をよく診る。(身体検査)
 ・爪切りなどの、すぐできるお手入れをする。
 ・皆様と動物の生活環境に問題がないかを検討する。(行動学管理)
 ・栄養状態や食餌内容を評価する。(栄養学管理)
 ・動物種、生活環境、体質、体調にあわせてワクチンや寄生虫予防をする。
  (予防管理)
 ・性質や年齢にあわせた検診プランを作り、提案する。
 
  
by petclinico | 2012-10-26 20:26 | ウェルネスビジット | Comments(0)